高視聴率を維持するNHK連続テレビ小説『ごちそうさん』。ドラマを盛り上げる要因が、ヒロイン・め以子を演じる杏(27才)に対する、姑役の宮崎美子(54才)と小姑役のキムラ緑子(52才)による“嫁いびり”シーンだ。振り返ってみると、歴代の人気ドラマにも、名“嫁いびり”シーンはあった。
平均視聴率52.6%を記録し、日本中に「おしんフィーバー」を巻き起こした橋田壽賀子さん(88才)の代表作『おしん』(NHK・1983~1984年)。
金を盗んだ濡れ衣を着せられるなど、奉公先でのいじめが激烈だったイメージが強いが、結婚した後におしんが受ける、姑の清からのいびりも壮絶。
嫁ぎ先の田倉家は佐賀の旧家だったが、髪結いの経験があるおしんのことを“田倉家の恥だ!”とがんとして嫁として認めようとしない清。
「当時、私も姑と折り合いが悪くて、知らんぷりしている夫に憤ってたんだけど、ドラマでは夫がおしんをかばうほど、姑の意地悪がひどくなっていったので『どうすればいいの』とハラハラしながら見てました(苦笑)」(55才・主婦)
ちなみに、おしんも姑になってからは嫁とバトってましたが…。
『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系・1990~2011年)では、五月(泉ピン子・66才)が姑のキミ(赤木春恵・89才)、小姑の久子(沢田雅美・64才)らにネチネチといびられる姿がおなじみ。
「これぞ『ザ・嫁いびりドラマ』。いびられても『私がいけないんです』と謝るばかりの五月は、肩身が狭い嫁の典型です」(ドラマに詳しいライター・田中稲さん)
ドラマ全編でキミの“口撃”が炸裂する。五月の誕生日に実父から贈り物があれば、“いい年して、何がおめでたい”とばかりにピシャリ。実家の都合で一晩家を空けてから帰宅すると、理由も聞かずに“朝帰りとはいいご身分”。ついに疲れ果て、“店を1日だけ休みたい”と申し出た五月には、“あんたの都合で勝手に決められちゃ、たまらない”とばかりに一蹴。さすがの橋田脚本、“長ゼリフ”でたたみかける!
「ことあるごとに『五月さんは他人だから』と排除するんです。嫁と姑は絶対に相容れないものなんだと、このドラマを通して学びました」(主婦・53才)
※女性セブン2013年12月12日号