9月20日にアップルから『iPhone』の最新版が発売され、発売3日間で過去最高となる900万台に到達。一部の色やモデルが品薄になるなど、話題となった。
新機種からソフトバンク・auの2社に加え、docomoが参入し、スマホユーザー増加を後押ししている。実際にスマートフォン(以下スマホ)の世帯保有数は急速に伸びており、2012年末時点で49.5%となり、毎年急速な伸びを見せている。また、スマホによるインターネット利用率も急増している(総務省「平成24年 通信利用動向調査」より)。しかし、この爆発的なスマホの普及により、ある問題が起きている。
「せっかくガラケーからスマホに買い替えたのに、ネットにつながらないことがあります」(45才会社員)
「待ち時間に子供に動画を見せたくてもなかなかダウンロードできなくてイライラすることも…」(39才主婦)
ネットにつながりにくいイライラ現象が、今スマホユーザーの間で話題になっている。その原因をケータイジャーナリスト・房野麻子さんに解説してもらった。
「アンテナは立っているのに、データが送れない、ネットにつながらないなどの現象を“パケ詰まり”と呼び、最近スマホユーザーの不満の声としてよく耳にするようになりました。スマホによるデータのやり取りは“パケット”という小さな単位に分割して送受信するのですが、このパケットが詰まってしまうんです。
パケ詰まりの原因のひとつが、ユーザー数の急激な増加。スマホでデータ通信をするには、キャリア(携帯電話会社)が設置した基地局と交信しますが、ひとつの基地局が処理できるデータ量には限界があるのです。ひとつの基地局にデータの通信量が集中すると、ひとりあたりの通信量が制限されてしまい、データが流れにくくなってしまうのです。これがパケ詰まり現象の原因です」
とくに通勤時の駅や人ごみなど、人が集中する場所でパケ詰まりが起こりやすいという。
※女性セブン2013年12月12日号