背番号は選手を表す重要なもの。「55」ならば松井秀喜の代名詞で、「51」だったらイチローだ。だが、球界には「呪いの背番号」も存在する。たとえば、中日の背番号「12」は、付けた本人も嫌がる「ドラ1潰し」の番号として知られる。
1979年から「12」を付けた高橋三千丈は実働4年で6勝、1985年に入団した斉藤学は4年で1勝も挙げられずトレード。1995年から付けた金森隆浩もまた、1996年の阪神戦で1イニング2満塁本塁打を被弾するなど散々で、3年で戦力外通告された。
彼らは皆ドラ1で入団し、将来を嘱望された面々。この不吉な番号はチーム内でも気味悪がられ、当の高橋が中日コーチ時代、ドラ1の落合英二の背番号が「12」に決まりかけた際、「怪我に見舞われ、いい思いをしなかった番号だから」と変えさせている。
来季からは“ポスト浅尾拓也”の呼び声の高い田島慎二が背負うことになったが、ドラフト3位の田島にもジンクスは当てはまるか。
※週刊ポスト2013年12月13日号