美のスペシャリストである高須クリニック・高須克弥院長が、世の中のあらゆる事象を自由に斬るシリーズ企画「かっちゃんに訊け!!」。今回のテーマはクリスマス。浄土真宗の僧侶でもある高須院長は、クリスマスに盛り上がる日本人をどう思う?
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──もはや国民行事と言えるクリスマスですが、キリスト教国家ではない日本の国民が、クリスマスをお祝いするということについて、浄土真宗の僧侶でもある高須院長は、どう思われますか?
高須:特に宗教的な点で問題があるとはまったく思わないよ。ぼくは仏教徒だけど、基本的に日本人は特定の宗教に偏らない「日本教」の信者だからね。仏教も神道もキリスト教も全部信じるし、場合によっては北欧の神々だってヒンズー教の神様だって祀っちゃう、それが日本人。だから、キリスト教徒ではない日本人が、クリスマスを楽しんでいることも、全然おかしなことではないよ。なんだったら、七福神にキリストを入れて、八福神にしちゃえばいいのに(笑い)。
そういえば、うちの甥っ子がとあるお坊さんの娘さんと結婚したんだけど、結婚式は教会だったんだよ。で、檀家の人たちも出席していたんだけど、その目の前でお坊さんは娘と一緒にバージンロードを歩いていたもん。しかも、神父の前で「アーメン」って祈ったんだよ。これがイスラム教だったら絶対にあり得ない話だけど、日本だったら仏教のお坊さんが「アーメン」って言っても許される。それくらい、なんでも許容しちゃうのが「日本教」なんだよね。
──ここ数年はハロウィンの盛り上がりもすごいですよね。新宿、渋谷、六本木あたりでは、仮装した若者たちが大騒ぎをしていました。
高須:これも、クリスマスと同じだよね。宗教的なことは関係ないのはもちろんで、単純に騒ぎたいだけ。でもそれは、今に始まったことではないよ。明治時代だって、念仏踊りがすごく盛んになって、挙げ句の果てに乱交パーティーみたいになって禁止令が出されたことだってあるし、やっぱり日本人は、ハロウィンみたいな乱痴気騒ぎが好きなんだよ。
でも、今のハロウィンは、皆が集まって何か悪いことをするわけじゃないんでしょ? それなら単なる盆踊りと同じ。クリスマスもハロウィンも、いかにも日本人が好きそうなお祭りだよ。
──高須院長は出家されていますが、クリスマスをどう過ごされますか?
高須:学生のころなんかは、ダンスパーティーなんか開いてナンパをしまくってたね。恋人同士でデートをするっていうのではなく、皆で楽しむっていう感じだったよ。でも、出家した今は、浄土真宗の教えもあって、クリスマスにお祝いをしたり、みんなで集まったりすることはなくなったけどね。今年はおとなしくしていると思うよ。
──ちなみに、年末年始は?
高須:12月28日から1月8日まで休みが取れたから、西原(理恵子)と一緒に中国の新疆ウイグル自治区にでも行こうかと思っていた矢先に、天安門の自爆テロが起きちゃったんだよ。個人的には、あのテロ自体はウイグル人がやったのではなくて、でっち上げの可能性もあると思っているんだけど、ちょっと旅行は難しくなっちゃったよね。それなら、チベットに行こうかと思ったんだけど、今度は全然ホテルが空いてないし、日本語を話せる現地のガイドも見つからない。あとは、中国経由で北朝鮮に行くっていう案もあったんだけど、それも難しくってね…。まあ、とにかく、どこか海外で過ごすつもりだよ。
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自身は仏教の道を選んではいるものの、日本人らしいお祭りとしてのクリスマス、ハロウィンを全面的に肯定した高須院長。自分が信じる宗教はあっても、他人の信仰について否定しない高須院長の考え方も、ある意味で「日本人らしさ」のひとつなのかもしれない。
ちなみに、この年末年始、高須院長がどこへ旅行するかはまだ決まっていない模様。どこへ行くのか、気になるアナタは、高須院長のブログやツイッターをチェック!
【プロフィール】
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。
昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広い。金色有功章、紺綬褒章を受章。著書に『バカにつける薬 ドクター高須の抱腹絶倒・健康術』(新潮OH!文庫)、『私、美人化計画』(祥伝社)、『シミ・しわ・たるみを自分で直す本』(KKベストセラーズ)、『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子との共著)など。近著は『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)。