韓国の反日運動が2013年ほど盛り上がった年はない。そこで、『悪韓論』がベストセラーとなっている元時事通信ソウル特派員の室谷克実氏に、この1年の反日トピックスをあげてもらった。
まずは、かねて「ジャパン・ディスカウント」(どんなネタでもいいから国際社会で日本を貶める活動)を展開してきた市民団体VANKが5月、「アジアで日本を爪弾きにする運動」を展開すると宣言。さらに「日本は人種差別国家で五輪を開く資格がない」とする書簡を世界の有力マスコミや五輪委員に送付した。
マスコミとネット、さらには政府も密かに加担して作り上げたのが「日本は放射能がいっぱいで危ない国」という都市伝説。ネットでは「原発事故では、原子爆弾1000個分落ちたのと同様の放射能が出ている」といった怪談が溢れた。
五輪の開催地を決めるIOC総会直前には、韓国政府が「福島周辺8県からの水産物全面禁輸措置」を決めて発表。IOCに対し、「隣国がそこまでするとは……」と放射能大国・日本の危険を煽った。実は、ソウルの放射線量は、東京の2倍もあるのだが。
アメリカには日系米人の倍近い韓国系が住む。日系は同化が進んでいるが、韓国系は団結力を保っている。そこで票に弱い議員に圧力をかけて……という戦術で始まったのが、全米各地での対日非難決議や慰安婦の像の建立だ。アメリカに朝鮮人慰安婦がいたわけではないのに、像が立つのは、そういうわけだ。
※週刊ポスト2013年12月20・27日号