2013年は「クルーズ元年」といわれ、日本でも豪華客船クルーズが、予約が取りにくいほどの人気となっている。写真家・稲葉なおと氏が豪華客船「ぱしふぃっく びいなす」の小笠原クルーズ(5泊6日)に乗り込み、その舞台裏を取材した。
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横浜港をあとにした客船の船内では、約340人収容できるメインダイニングルームに劇場、大浴場に屋上の露天温水ジャグジー、医務室、美容室といった施設が、いっせいに稼働し始める。
巨大客船だけあって乗組員・スタッフの数は多く、220人にもなる。燃料や食料など、物資の量も膨大だ。例えば100日間の世界一周ともなると、出航前に積まれる重油は1500キロリットル。
食材は米15トン、野菜・フルーツが10トン、肉類・魚類・卵・乳製品が12トンにも及び、これらすべてを料理長が出港前に眼を通し、質と量をチェックする。
撮影・文■稲葉なおと
※週刊ポスト2013年12月20・27日号