韓国の反日運動が2013年ほど盛り上がった年はない。そこで、『悪韓論』がベストセラーとなっている元時事通信ソウル特派員の室谷克実氏に、この1年の韓国国内での反日トピックスをあげてもらった。
一つ目は、小売業者の全国組織が3月1日、「歴史問題の謝罪をしない」と日本政府を非難し、日本製品の取り扱いをしないと決議したことだ。この組織は、団体行動によりクレジットカード手数料の引き下げなどを勝ち取ってきた実績があり、組織幹部は「参加者600万人。これで日本に大打撃を与える」と豪語し、反日マスコミは大いにはしゃいだ。ところが、決議に従った商店はほとんどなし。終息宣言もないまま、反日マスコミも報じなくなった。
安重根といえば、伊藤博文を暗殺した反日活動家だ。その名前を付けた1800トン級の潜水艦が8月、実戦配備についた。こんな名前の潜水艦が日本近海をうろつくだけで、重大な軍事挑発だ。もっとも、この潜水艦は、国産化したボルトの強度に問題があり、安心して潜っていられないというからお笑いだ。
宮崎駿監督は7月、韓国の報道陣の取材に応じて「日本政府は慰安婦問題を謝罪すべき」といったことで、韓国マスコミの寵児になった。ところが『風立ちぬ』が公開されると、「戦争の原因には徹底沈黙。過去の発言や左翼活動は、欺瞞的な態度の免罪符にならない」などと攻撃の的に。
そして9月、宮崎氏が引退を表明すると、「安倍政権の右傾化の歩みに失望したのでは」(聯合ニュース)と安倍批判のネタに再利用された。韓国通の間で言われる「Kの法則」(韓国とイチャツクと、ろくなことはない)通りになった。
※週刊ポスト2013年12月20・27日号