見ず知らずの男女6人が海辺のシェアハウスで共同生活をするという番組『テラスハウス』(以下テラハ、フジテレビ系・毎週月曜日23時~23時30分)が人気となっている。
「『テラハ』は私の中ではドキュメンタリー番組。過剰な演出や効果音もない。テロップもない。だから自分が主体となって番組に集中できるんです」
と、話すのは、神奈川県在住のA子さん(55才)。出演者が20代ということを考えると、ちと感情移入しづらそうだが…。
「もちろん、正直熱すぎて若いなとは思うけど、それを差し引いてもおもしろい。それは何でもない日常を追ってるからかな。ハプニングがあるわけじゃなくて、すごく淡々と流れてて、そこでもがきながら生活しているでしょ? そこに共感できる!!」(前出・A子さん)
例えば番組開始から出演している“てっちゃん“こと菅谷哲也(20才)は、最初に消防士の試験に落ちたとき、一切涙を見せなかった。通常、ドラマであれば悔し涙の見せ場となるようなシーンだ。彼はその時の気持ちをこう話していた。
「そんな悔しくないのがなんでだろうって感じ。絶対これがやりたくて、これで食べていければいいなっていうのが今のところそんなになくて。でも食べていかなきゃいけなくて…」
人の気持ちは単に嬉しい、悲しいに分けられるものではない。複雑な気持ちは私たちにも“あるある”だ。
「自分と何が違うかなって思ったら、メンバーたちは自分と向き合って葛藤している。私も他人任せにしないで毎日生きようって、そう思わせる力があるかなと思います」(47才・主婦)
※女性セブン2013年12月26日・2014年1月1日号