スポーツ

二刀流挑戦の大谷翔平を応援する選手なしと江本孟紀氏語る

「アホ」という言葉は関西では単純な罵倒ではない。芸人の坂田利夫は「アホの坂田」と呼ばれているが、蔑まれ罵られたりしているのではなく愛着がこめられている。日本球界で「アホ」という言い方をよく使うことで知られる野球評論家の江本孟紀氏も、同じように期待を込めて「アホ」と口にしている。その江本氏に、2013年日本球界を振り返って愛すべき「アホ」なこととして。日本ハム・大谷翔平の二刀流挑戦について語ってもらった。

 * * *
 日本ハム・大谷翔平の二刀流挑戦もアホな話でしたね。昨年優勝した球団が今年は最下位。チーム強化という発想がなく、強くても弱くてもいいから今年は二刀流で金儲けしよう、ということだけ考えた結果です。

 栗山英樹監督としては、どっちでもいいわけですよ。球団のいいなりになっていれば、結果がどうなろうと自分に害はない。しかし他の選手は「冗談じゃねえよ」って思ってますよ。だってレギュラーになってヒット2本打っても、翌日は「大谷が出るから」って外される。投手だって同じです。何人そういう“犠牲者”が出ているか。「大谷君~、パチパチ(拍手)」なんて応援する選手なんかいませんよ。いたら本当のアホです。

 プロは規定投球イニングと規定打席に到達し、記録に名前が出て初めて認められるんです。二刀流だと何年やっても不可能でしょう。大谷は投手一本で行くべきです。投手は一度出来上がると長持ちするが、バッターは難しい。今から体作りをして、来季はローテーションを守って投げれば、10勝、15勝が望める。そうしてまた売りゃ、儲かるじゃないですか(笑い)。

※週刊ポスト2014年1月1・10 日号

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン