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張成沢氏処刑後の北朝鮮最高指導部の3つの変化に注目集まる

 北朝鮮のナンバー2だった張成沢・元国防委員会副委員長が失脚・処刑されたあとの北朝鮮の政治体制を占ううえで注目された、12月17日の金正日総書記の死去2周年の追悼式。ここで見られた3つの変化が北朝鮮ウォッチャーの間で関心を呼んでいる。

 一つ目は3か月間ほど消息が途絶えていた金正恩第一書記の妻、李雪主さんが姿を見せたが、その激ヤセぶりが注目された。それも、やつれたヤセ方ではなく、目元もぱっちりで、肌の艶もよく、脚もすらっとした。

 李さんは2013年12月の死去1周年の追悼式典では伝統衣装のチマチョゴリを着ており、全体的に太っているとの印象があった。それは、昨年は妊娠しており、出っ張ったお腹を隠すために、全身がすっぽりと覆うことができるチマチョゴリを着ていたとの指摘があった。

 李さんをめぐっては、韓国メディアを中心に、李さんが所属していた音楽団のなかでポルノビデオが作成され、李さんも関係していたと報じられた。それがもとで、李さんは「謹慎」しており、3か月もの不在につながったとの見方もあったが、今回姿を見せたことで、衆目にさらされる式典を目指して、実は3か月間一生懸命ダイエットに励んでいたのではないかとの一部報道も出ている。

 次の変化は式典における金第一書記夫妻の立ち位置が2人だけが一歩前に出る形になったことだ。金夫妻は昨年の式典では、ナンバー2の張成沢氏や叔母の金敬姫・党政治局員、金永南・最高人民会議常任委員長や軍指導者と横一線に並んでいたが、今年は金永南氏や軍最高幹部が一歩後ろに下がったことで、金正恩独裁体制が確立しつつあることを暗示している。

 さらに、昨年の場合、軍最高幹部は金氏の左側に並んでいたが、今年は逆の右側に並んでいる。これも伝統的な共産党の序列を表す並び方で、最高指導者の右側の人物のほうが、左側よりも序列が高い場合が多い。このため、今回の張成沢氏の更迭により、北朝鮮では軍の政治的な発言力が強まったとみることができる。

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