自宅で平穏に死にたいと思っていても、自宅で介護・医療を受け続けるには経済的負担も大きく、実際に自宅で死ねる人は少ない。そこで、高額療養費制度や介護保険などの公的サービスを利用して、自宅で“終の生活”を送るために必要なお金を減額することも視野に入れなければならない。
しかし、公的な介護保険は現金支給ではなく、指定された介護サービスへの補填、つまり現物支給であるという面で融通がきかず不便なところもある。それに対して、民間生保が扱う介護保険は、一定の要介護認定を受けた時点で支払われる「一時金」や、それ以降死ぬまで月々に受け取れる「年金」などの現金支給となるので、公的な保険を補助するものとして選択肢となり得る。
親が急病で倒れたため、急遽、介護資金が必要になった。要介護になった親と同居するのに、家のリフォーム代がかかる。そんな場合に費用を用立てる有効な方法に「介護ローン」がある。多くの大手銀行や地銀、JAバンクなどでは、介護が必要な人のために、優遇金利による資金の融資を行なっている。
申込時年齢が20歳以上65歳未満、かつ安定収入が見込めることを条件に、無担保で500万円程度まで貸し出すケースが一般的だ。
※週刊ポスト2014年1月1・10日号