西川文二氏は、1957年生まれ。主宰するCan! Do! Pet Dog Schoolで科学的な理論に基づく犬のしつけを指導している。その西川氏が、ペットショップ選びのポイントついて解説する。
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昔から年末年始は、犬の購入意欲が高まる時期。ボーナスも出てるしね、気も大きくなって、中には酔った勢いで犬を買っちゃうなんて困り者も出てくる。
そんな季節柄、前々から犬をぜひと思ってて、いよいよって御仁もおられましょうから、今回はショップ選びのポイントを2点をば。
過去に当コラムで触れたけど、犬には社会化期ってぇのがあって、生後3週目から7~8週頃までの間は特に大切。この時期早めに親兄弟から子犬を引き離すと、将来、問題行動を起こしやすい、ストレスに弱い、不安傾向の強い犬に育ってしまう。ペット先進国と評される欧米の国々ではこの考えに基づき、生後8週齢までは親兄弟の元にいさせるようにと、法などで定めてる例が少なくない。
日本も直近の法改正で、生後8週齢以前に親から引き離すことは望ましくないとし、生後56日(8週齢)を経過しない子犬を販売目的で譲渡することを禁止した。ただ業者への配慮から、販売禁止の生後日数は、当面45日、3年後には49日(7週齢)、そして将来56日へと、段階的に引き上げていく。
店選びで重要なのはまずはココ。子犬が生後45日を経過して親元から来てるのか、それをチェックできるかってこと。店は仕入れ時の書類などで確認できる。それが難しいというのなら、その店での購入は慎重になさった方がよろしい。
また店頭に1匹でも生後45~46日齢なんて子犬が並んでたら、その店も要注意。仕入れた子犬は、バックヤードで2日ほど様子を見るってのも法で定められてる。コレに引っかかる店もまた、法を遵守してない可能性があるってこと。
以上2点がクリアできないのなら、どんなに可愛い子犬がいても、次の店をあたりましょう。
※週刊ポスト2014年1月1・10日号