2013年も残すところ、あとわずか。大みそかの恒例イベントといえば『紅白歌合戦』。そんな紅白は、日本女性が老化を食い止める決意をするために存在する、とファッションプロデューサーの植松晃士さんは語る。
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年末、忘れられないお楽しみといえば、『紅白歌合戦』よね! 私はどれだけ忙しくても大晦日の夜だけは予定を入れず、紅白を見ると決めてます。だって往年のスターさんの美貌をいっぺんにチェックできる、絶好の機会だもの。
紅白は見る前に準備すべきものがあるの。手鏡よ! スターの肌がつやつやと輝いてるのを確認しつつ、歌の1番を聞き終えたら、間奏の間に自分の顔を見るんです。拡大鏡でもいいわ!
スターと自分を見比べるのは、ライバル心からじゃないの。ほら、10年、20年、第一線で頑張っている人の中にも、「いつまでも変わらず美しい人」と、「ちょっと衰えを感じさせる人」がいるでしょ。その微妙な差を確認して、「じゃあ、自分は?」って反省するんです。そのための手鏡。
人間は、25才を過ぎたら日々、老化との闘い。そして大晦日は、「1年分老けた自分」とお別れして、「さらに1年分老ける自分を受け入れる」準備をする日。「美の総決算」ね。
とりわけ紅白は、日本の女性が「老化を食い止める決意をするために存在する」番組なのです。知らなかった? 私は毎年、紅白から得たエネルギーを投下して、美への執念を再燃させているわ。これはもう、執念というより、「執着」ね。
年齢を重ねたら「いろいろなものを手放して身軽に、自然体になるのが理想」なんていう人もいるけれど、「美への執着」だけは手放してはだめ! これこそが女性にとっての幸せの鍵なんです。
これからの人生をより美しく過ごしたいのなら、除夜の鐘を聞いて、煩悩をはらっている場合じゃないんです。「108つの美」を手に入れる、闘志を燃やすのよ! オバさん、万歳!
※女性セブン2014年1月9・16日号