2003年以来となる視聴率44%超を記録した2013年のNHK紅白歌合戦はオープニングから『あまちゃん』一色だった。
かすりの着物と「北の海女」の手ぬぐいを巻き、ヒロイン「天野アキ」に扮した能年玲奈(20才)が大鐘を鳴らし、番組がスタート。
さらに、目玉企画として用意されたコーナー「あまちゃん特別編」では、『第157回 おら紅白でるど!』と題し、『暦の上ではディセンバー』『潮騒のメモリー』『地元に帰ろう』の3曲を、能年らお馴染みのキャストが披露した。
なかでも25年ぶりに天野春子として小泉今日子(47才)が登場すると、客席からは歓声が。審査員席にいた宮本信子(68才)は、“3代前”の天野夏の顔で、うれしそうに目を細めていた。続いて薬師丸ひろ子(49才)が、劇中と同じ着物姿で鈴鹿ひろ美として『潮騒~』を歌うシーンでは、春子にしごかれてオンチを克服し、やっと自分の歌を、自分の歌声で歌った鈴鹿さんのあの日を思い出してファンは切なくなったことだろう。
「小泉さんと、薬師丸さんは歌手としての紅白出場には消極的だったそうですが、歌も含めて今回はドラマ仕立てだったということでOKしたそうです」(スポーツ紙記者)
朝ドラと同じ15分ぴったりで行われた「あまちゃん」コーナーの準備は、ドラマさながらのドタバタだったという。
「スナック『梨明日(リアス)』との中継部分は2分半きっちりに収めなければならなかったため、NHKの隣のふれあいホールに造られた『梨明日』のセットで、前日の30日にはスタッフ総出で何度もリハーサルを行ったそうです。スケジュールの合わないキャストが出るほど、企画も脚本も急に決まったそうで、渡辺えりさんなんて合間の時間に年賀状を書いていましたよ」(芸能関係者)
また、3曲すべてを振り付きで歌った能年は意外な(?)ところで苦戦を強いられていたという。
「彼女は29日からダンスの練習を始めたんです。でも、うまくできなくて他のGMTのメンバーにはぶつかってばかりでしたね。しかも『梨明日』のメンバーと一緒に歌うところは全てマスコミシャットアウトで、深夜にリハーサルを行っていました。本当によくあそこまで間に合わせたと思いますよ」(前出・芸能関係者)
※女性セブン2014年1月23日号