今年の3月限りで、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が31年半の歴史に幕を閉じる。終了に際して、「フジテレビが終了を決断した」という声も出れば、「タモリ側が降板を申し出た」という話もあった。
昨年11月29日の定例会見で、フジテレビの亀山千広社長は番組終了理由について、「1月に放送8000回を迎えることを踏まえ、タモリさんサイドといろんな話をさせてもらい、その中で出た結論。社長としては(フジの)視聴率が3位に低迷しているなか、タイムテーブルを変えていかなければならないという気持ちはあった。ただ、始めから終わらせる方向での話し合いではなかった」と述べた。
フジが話し合いを持ち掛けたのは間違いないようだが、誰が最終的な決断をしたのかは、イマイチよくわからない話ぶりだった。あるテレビ局関係者はこう語る。
「報道にもありましたが、『いいとも』終了後、タモリさんがフジで新たなレギュラー番組を開始するという話があります。これが実現するなら、フジがタモリさんに引導を渡した説が濃厚です。なぜなら、業界の慣例として、局が長寿番組を終了させる際には、必ず今までの感謝の意味も込めて、次の番組を用意します。仮にタモリさん側から『辞めたい』といったなら、新たなレギュラーは発生しないはずです」
実際、かつて『ザ・ベストテン』(TBS系)が終了すると、司会の黒柳徹子には『音楽派トゥギャザー』という番組が用意された。ほかにも、時間帯を変えて、功労者の新番組が開始されるケースは多い。それだけでなく、フジが終了を通告したという根拠はもう1つあるという。芸能関係者はこう話す。
「タモリさんの場合、『いいとも』で1日200万円ともいわれるギャラが支払われていたわけですから、終了は事務所にとって大打撃になります。だから、自ら辞めるという選択肢は考えにくい。
タモリさん自身は、別にお金に執着していないと思いますよ。ただ、30歳でデビューした自分を引き取ってくれた事務所に恩義を感じているので、自分が辞めることで事務所を苦境に陥れさせたくないという気持ちはあるでしょう。いいともを辞めても、まだまだ働くことになるはずです。
23時台の“帯番組”という噂もありますが、それもギャラのことを考えれば、自然な流れといえます。ファンにしてみれば嬉しい反面、少し休んでほしいという思いもあるでしょうけど……」