本誌が1月4日発売号で「まさか!? 小泉が都知事選で担ぐのは『あの人』だった」と大見出しを打ったところ、新聞広告を見た自民党都連関係者から本誌に問い合わせが来た。「あの人って、アッキーのことでしょう?」──。
実際には細川護熙氏のことだったのだが、早合点も無理はない。永田町では、まさかまさかの「安倍昭恵夫人出馬説」が取り沙汰されているのだ。
その流れに踊らされるように、その4日には、みんなの党の渡辺喜美代表が講演で「昭恵夫人に立候補してほしい」と発言。現実的には難しいとしながら、「出たい人より出したい人だ。脱原発を主張しており、みんなの党と同じだ」と期待感をにじませた。
また、翌5日には、産経新聞で昭恵夫人と対談した作家の曽野綾子氏が、被災地に巨大防潮堤をつくることに反対する夫人の熱弁を聞いて、「昭恵さん、この際、知事選などに立候補しませんか? それが一番いいと思うわ」と提案。「どうして……、そんな唐突なことを(笑)」と戸惑う夫人に、「そういうのをやるには首相夫人の肩書だけではダメだと思いますから」と熱烈プッシュしてみせた。
夫人自身も、待望論に満更でもない様子だとか。野党番記者は、この盛り上がりについて、「いまや自民党にも野党にも、安倍さんを脅かす人材はいない。小泉氏とならんで、“家庭内野党”の昭恵夫人の存在感が増しているのは、政界の人材不足の裏返し」という。
※週刊ポスト2014年1月24日号