細川護熙・元首相が、小泉純一郎・元首相の支援を受け、東京都知事選(2月9日投開票)への立候補を表明した。小泉氏と細川氏。あまりにも唐突な連合を結成したかのように見えるがそうではない。この2人が親交を深めたのは震災後の「脱原発転換」よりもはるか以前に遡る。
「小泉氏はかねてから、自民党を飛び出した後に新たな政党を立ち上げ政権を築いた細川氏を尊敬していた。権力の傍流にいた人が権力の頂点に上り詰めた姿は小泉氏に鮮烈な印象を与えた。細川さんが政界を引退した後も交流があったようです」(自民党OB)
細川氏が政界を引退した1998年、小泉氏は自民党総裁選に出馬した。
「このとき、最初に相談した相手は他でもない細川さんだったのは知る人ぞ知る話です」(同前)
表向きには対極にいると思われていながら、実は共鳴し合っていた2人に再び火をつけたのは安倍政権の暴走だった。
「2人は、安倍政権に強い危機感を覚えている。会談では、原発問題だけでなく日中関係などにも話は及んだ。“いまの安倍政権のままでは危うい。自分たちが方向を示さなくてはいけない”という認識も一致したようです。都から国へ地殻変動を起こそうと確認し合った」(細川氏側近)
※週刊ポスト2014年1月31日号