芦田愛菜主演のドラマ『明日、ママがいない』(日本テレビ系)の内容が物議を醸している。児童養護施設を舞台に、「ここにいるお前たちはペットショップの犬と同じ」といった煽情的なセリフが登場するストーリーには、一部の児童養護施設関係者から批判の声があがっているが、児童養護施設の職員とは、どんな仕事なのだろうか。
国が定める児童養護施設の職員の配置基準は以下のとおり。2才児未満の児童1.6人につき1人、2才以上3才未満の児童2人につき1人、3才から小学校就学の始期の児童4人につき1人、小学校就学の始期から18才未満の子供には5.5人につき1人の児童指導員、もしくは保育士が必要とされている。
施設によって勤務体系は異なるが、一般的な平常勤務は平日の朝6時頃に出勤し、朝食の準備や洗濯、学校に送り出すなどし、一度休憩を挟んで午後4時頃に出勤、消灯の時間の午後10時になるまで勉強を教えたり、食事やお風呂の世話など身の回りの世話を行う。こうした平常勤務は週2~3日で、その他週1日は泊まり込みで午後10時から午前10時まで宿直勤務するのが基本的なサイクルとなる。
かなりの重労働ではあるが、教員や施設職員、地域ボランティアと連携し、障がい児や児童養護施設・里親・ファミリーホームなどの支援を行うNPO法人「こどもサポートネットあいち」の理事長・長谷川眞人さんはその内情を語る。
「子供相手の仕事のため、必ずしも予定通りにいくとは限らず、残業や急な出勤を求められることも少なくありません。給与体系も施設や地域によって違いはありますが、おおよそ大卒初任給で18万円程度、短大卒でしたら16万円程ではないでしょうか」
※女性セブン2014年2月6日号