「冬、眠くて仕方ない」「甘いものばかり食べたくなる」…そんな経験は誰にもある。しかし、日常生活に支障をきたすほどの過眠・過食の気配を感じたら「冬うつ」かもしれない。
「冬うつ」の正式名称は「冬季うつ病」または「季節性感情障害」。その名の通り、晩秋から冬にかけて発症し、春になると自然に症状が治まる。
規則正しい生活や日光に当たることを心がけても、まったく改善しない。そんなときは放っておかず、医療機関に足を運び、専門医に診てもらおう。
とはいえ、いざ「お医者さんに診てもらおう」と思っても、診療科目がわからない人もいるかもしれない。精神科、神経内科、精神神経科、心療内科など似た名称が複数あるが、どれを選べばいいのだろう?
パークサイド日比谷クリニックの立川秀樹院長によると、精神神経科と精神科は同じ科で、診察内容も同じととらえて問題ないという。
心療内科は内科の一種で、ストレス性潰瘍などの精神的ストレスが関係する病気を診る科だ。厳密にいうとうつ患者向きではないが、実際は精神科医が同科を標榜することが多く、うつ病患者の診察が可能な場合が多いという。
「“精神科”という言葉に抵抗を感じるかたも少なからずいらっしゃるので、イメージ的な観点から、最近では“心療内科”と掲げる精神科医が増えているのが現状です」(立川院長)
一方、うつ関連での受診に適さないのが神経内科。こちらは循環器内科や呼吸器内科と同じ内科の一種で、精神ではなく、「体の中の神経」を診るところだ。
つまり、冬うつやうつの疑いがあると感じたら、精神科、精神神経科、心療内科を選べばいいことになる。
※女性セブン2014年2月6日号