銀メダルに終わったバンクーバーの借りを返すことができるのか──浅田真央(23)のリベンジはソチ五輪最大の見どころであるが、ファンとしては、「最後の五輪」をほのめかす彼女の「ソチ後」の身の振り方も気になる。
「もし金メダルをとってスポーツキャスターに転身すれば、荒川静香以来の大型タレントの誕生です。真央ちゃんのキャスターデビュー枠を獲得すべく水面下で各局の争奪戦が始まっています」(テレビ局関係者)
実は真央は自らの進路について、フィギュア界の先輩に意味深な言葉を漏らしていた。2010年に引退後、フジテレビに入社し現在は『すぽると!』のディレクターを務める中野友加里氏(28)の新刊『トップスケーターの流儀』(双葉社刊)の中の対談で、意外な職業を口にしている。
<友加里:たとえば人にスケートを教えること──真央は自分にできると思う?
真央:本格的なコーチは、たぶん無理だと思う(笑)。
友加里:そうなの? みんな、真央に教えてもらいたいと思うよ。
真央:イベントで小さい子と一緒に滑ったり、くらいかな。そんなふうにして、ちっちゃい子が少しでも喜んでくれればいいな。教えるっていっても、そんな程度になるんじゃないかなあ……。
友加里:なんだかもったいない。真央だったら、コーチも振付師もやった方がいいと私は思うな。
真央:いやいや、人に教えるなんて、もうちょっと大人になってからですよ。
友加里:真央ね、もう十分大人だから!>
ちびっこスケーターへの“コーチ”で競技の普及に努めることも選択肢にあるのだろうか。しかし、フィギュアを取材するスポーツライターの折山淑美氏は、ソチ後の引退そのものに否定的だ。
「子供の頃から休む間もなくスケートを続けて、肉体的にも精神的にもかなり追い込まれているため、引退を示唆しているのでしょう。五輪後1年間くらい休養すれば、彼女はきっと競技を再開すると思います。最高の演技を突き詰めたいアスリートの本能から、ソチ後に辞めることは決してないはずです」
引退か、現役続行か──大一番の後にどんな決断を下すのか。
※週刊ポスト2014年2月7日号