ファッションプロデューサーの植松晃士さんが、昨今のオバさんのマナー、そして服装と人間関係で心がけるべきマナーにひと言もの申す。
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そういえばオバさんって、何かに夢中になると、床に物を置いても平気なのね。たとえば新幹線の中で立っているオバさんは、足と足の間に大きな荷物を挟んで床に直置きしています。あのバッグ、自分の家ではどこに置いているのか、気になりませんか?
そして座ったら座ったで大股開きで居眠りです。唯一の救いは、皆さん揃ってズボンをお召しになってること。
先日も地方のエアポートでじっくり観察してたけど、オバさんって、9割はズボンね。パンツじゃなくてズボン。全日本オバさん協会には「制服はズボン」って規定があるのかしら。入会資格は「どこでもしゃがめる人」。そしてトップスのチームカラーはからし色でキマリね。
「万年ズボン」にドキッとしたかたはぜひおしゃれなスポットに出かけてごらんなさい。同世代のスカート率が想像以上に高いから。真冬であろうと、スカートにタイツ、そして足元は5cm以上のヒールよ。
年齢を重ねても、ある程度の若さを保っている人って、やっぱり意識の面で血のにじむような努力をしているもの。
反対に「年齢相応の老け方」で満足してる人は、「おしゃれのやせ我慢」を放棄しています。「年齢相応に落ち着いている」といえなくはないけど、「諦めてる」風にも見える。
いいこと。オバさんはいろんなことを諦めると、オジさんになるんです。その一方で年齢とともに「オジさんはオバさん化」していきます。オジ・オバさんとオバ・オジさんばかりの世界は、想像しただけで息苦しくなりませんか。
もしあなたがこの世界の住人になりたくなかったら、対策はひとつ。断捨離なさい! 人間関係の断捨離よ。私、断言できるわ。「オジ・オバさんのお友達は、やっぱりオジ・オバさん」なんですよ。
「生まれ変わろう」と決心しても、「同じ穴のむじな」みたいな友達が周囲にいたら、無理。「あら、スカートなんてはいちゃって寒くないの?」と言われるのがオチです。「こっちの水は甘い」と耳元でささやかれて断固抵抗できる人なんてそういませんから。
もちろん、長いおつきあいをばっさり切るのはむずかしいことです。でも、角が立たないよう「この人とは距離を取りつつ、いずれフェードアウト」くらいの筋書きは立てられるでしょ?
今までどれだけ韓流ドラマを見てきたのよ。今こそ、その経験を役立てるときよ。大丈夫。あなたはもっと素敵になれる。頑張って。オバさん、万歳!
※女性セブン2014年2月6日号