年収が800万円もありながら、全くお金が貯まらない夫婦がいる。大阪府在住の専業主婦・高田美穂さん(仮名・34才)だ。
不動産会社に勤める夫(46才)は何度も社内表彰されている優秀な営業マン。酒もギャンブルもやらず、2才の長男にも優しい。だが、お互いの貯金額をブラックボックスにしていたことで、家計は破綻一歩手前の状況にまで追い込まれてしまった。
「結婚するまでは、おしゃれな人だな、というイメージ。ですが実際に一緒に生活してみると、外車、時計、スーツ、靴…とにかく高額なブランドが大好きで、収入以上に買ってくるんです。1着30万円はするスーツをシーズンごとに買うし、100万円クラスの時計がなぜか3個も」(美穂さん)
相談もまったくないので、正確な浪費額はわからずじまい。「夫のプライベートの貯金でギリギリまかなえているはず」と浪費を許してきた。
ところが結婚して1年が過ぎたころ、自宅に届いたクレジットの明細書から借金があることが発覚。夫に問いただすと、「借金が500万円ある」と明かされたという。
「“おれが何とかする”“迷惑をかけない”の一点張りで、あとは無言。“将来のことを考えて!”と口が酸っぱくなるほど言ってるのに、まだブランド買いをやめないんです。バブルの感覚が抜けないんですよ」(美穂さん)
美穂さんは月5万円の生活費でやりくりするため、安いスーパーを自転車でハシゴしている…。
ファイナンシャルプランナーの花輪陽子さんはこうアドバイスする。
「夫婦の貯金額をオープンにするのは何よりも基本。一家の資産がわからないと、子供の教育費や、住宅の購入など現実的な計画が立てられません。ただ、美穂さんの夫のケースは特別で、買い物依存症の可能性もあります。手遅れになる前に、依存症に詳しいカウンセラーや、借金問題に詳しい弁護士など、第三者もふくめた返済計画の話し合いをおすすめします」(花輪さん)
※女性セブン2014年2月13日号