「(慰安婦は)戦争地域にはどこでもあった」
「政府が右ということを左というわけにはいかない」
就任早々、非難を浴びるNHK新会長・籾井勝人(もみいかつと・70)氏だが、政府の意向を忖度する“籾井方針”は「右へ倣え」とばかりに現場にも及びつつある。東京新聞(1月30日)は、「“脱原発”を支持する経済学者のコメントについてNHKラジオ側から難色を示された」ことを報道。原発再稼働を強く打ち出す安倍政権の意向を踏まえたものだとも推測できる。
国内外で波紋を広げ続ける籾井会長の就任会見。しかし、騒ぎの大きさとは裏腹に、「じゃァ、全部取り消します」と平然と言い放ってしまう籾井氏には何ともいえない“軽さ”が漂う。古巣・三井物産OBはこう苦笑した。
「モミィ、やっぱり、やっちまったか……」
籾井氏が40年在籍した三井物産での評判は、親分肌で豪放磊落。同僚から「モミィ」と慕われる一方、歯に衣着せぬ物言いが諍いを呼ぶこともあったようだ。
「若気の至りから上司に楯突いていたという印象が強い」と当時の先輩社員。入社1年目に当時の上司に噛みつき、自ら配置換えを要望したという逸話も持つ。
※週刊ポスト2014年2月14日号