いよいよ本格化し始めた2015年度卒業予定者の就職活動。今年に入り会社説明会なども増えてきているが、そんな中、学生が企業の情報を得るために欠かせないOB訪問で、“珍プレー”を見せる学生が多いという。大手IT系企業に勤務するAさん(25歳)が語る。
「最近、自分の出身大学の後輩からよくOB訪問を頼まれています。後輩の力になりたいとは思いますが、驚いたことにイラっとする子が多いんです。まず、こちらが何も聞いていないのに自分のアピールを話しはじめる子が多い。
先日は『大学2年生でダンスサークルに入り、みんなより1年遅れて入ったブランクを努力で取り返した。そこで人生で一番のやりがいを感じたが、御社ではそれを上回るような“やりがい”はあるのでしょうか?』と質問され絶句しました。意味が分からない質問ですし、OB訪問の意味が分かっているのかなと心配になりました」
また証券会社に勤務するBさん(27歳)も、OB訪問でおかしな質問をしてくる学生が多いという。
「先日会った学生は『説明会の時に、こいつ考えてるやつだなって社員に思わせる質問ってありますか? 次の説明会の時に言いたいんです』と質問してきました。せっかくOB訪問をしているのに、こういう付け焼き刃の質問をされると自分の会社に興味があるのか、ちょっと不安もありました。
とりあえず、『やりがいは何か』『ギャップは何ですか』というテンプレ質問はあるけれど、こっちの話をふまえたうえで質問をしてくれるといい。話をちゃんと聞いてるなと思わせることが大事だと説明しましたが、そもそも、質問したいことないなら聞くなよ、とイラっとしましたね。相手の話をよく聞かないで、自分のことばかり主張する学生は本当に多いので嫌になります」
貴重なOB訪問の時間を有効に活用できていない就活生も少なくないようだ。