昨年こそ楽天の初の日本一で盛り上がったペナントレースだが、プロ野球の行く末は問題だらけである。中でも問題視されるのは、2007年に導入された「クライマックスシリーズ」(CS)の“欠陥”だ。
勝率5割にも満たないチームでも、短期決戦を制すれば日本一になれる現行制度では、1年もかけて行なわれたペナントレースの結果が、蔑ろ(ないがしろ)にされてしまうという指摘も多い。そこで、ペナントレースの価値を重視したシステムを提案したい。
まずセ・パ両リーグを廃止したうえで、12球団を3リーグ4チームごとに分けた「3ディビジョン制」に再編する。その編成は本拠地の地域によって以下のように分ける。
◆イースト=北海道日本ハム、東北楽天、千葉ロッテ、埼玉西武
◆セントラル=巨人、東京ヤクルト、横浜DeNA、中日
◆ウェスト=阪神、オリックス、広島、福岡ソフトバンク
レギュラーシーズンは、同一ディビジョンの3チームと24試合ずつ、別の2ディビジョンの8チームとは交流試合9試合ずつを行ない、計144試合。
各ディビジョンの優勝チームを3チーム決定する。さらに、メジャーでは「ワイルドカード」と呼ばれる、各ディビジョン2位チームの中で勝率の高い2チームを戦わせ、その勝者が加わった4チームが、ファイナルトーナメントに進出。それぞれ全7試合、4戦先勝で、日本一を競う方式だ。
※週刊ポスト2014年2月14日号