本田圭佑と並ぶザックジャパンのエース、マンチェスターUの香川真司(24)が苦境に立たされた。今季からのモイーズ新体制で出場機会が激減したうえに、マンUは1月に香川と同じ攻撃的MF、スペイン代表のマタを獲得。直後のリーグ戦でマタは先発起用され、香川はベンチを温めた。1月末が期限の移籍も噂されたが、実現しなかった。
この“飼い殺し”ともいえる状況に頭を抱えているのがザッケローニ監督だ。
「6月のW杯までにマンUでは数試合しか出られない可能性もある。本田と違って、香川は試合勘の有無でプレーが左右される。ザックは“香川抜き”のオプションも想定しなければならない」(スポーツ紙記者)
とはいえ、香川中心で作ってきたシステムを変えるのはハイリスク。そこで期待されているのが、欧州サッカー界でのザックの“発言力”だという。
「本田のACミラン入りをザックが推薦したように、香川の出場機会を増やすような“圧力”をかけてほしい」(サッカー協会関係者)
代表監督がクラブに“酷使するな”というケースは珍しくないが、その逆は異例。世界一のビッグクラブに“ザックの声”は通じるか。戦術や選手起用以上に、手腕が試される?
※週刊ポスト2014年2月14日号