先日、画像共有SNSの「Instagram(インスタグラム)」で、一般人ファンから「皿に緑と赤が足りないね」とのコメントを受けたタレントでモデルの木下優樹菜(26)が、コメントをした一般人を晒し上げして、炎上する騒ぎとなった。
ほかにも、「THE MANZAI 2013」で優勝した「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔のツイッターが度々炎上したり、辻希美や紗栄子のブログ内容がたびたび批判されるなど芸能人のSNSに関する問題は後を絶たない。
元大手予備校の現代文講師を務めていたササキ氏(38歳)は、文脈を読み解くことに長けているが、こうした現象についてファンの側の「想像力の低下」が大きな問題だと、指摘する。
「芸能人のSNSでトラブルが起こる原因のひとつとして、一般の方の常軌を逸するような『KYコメント』がありますね。これは芸能人に対してだけの問題ではないですが、見ず知らずの人間に対して、匿名だからとはいえ、突然『お前は芸人としてつまらない』『お前は芸人やめろ』などと批判をするのは、普通に考えてオカシイ。本人は冗談のつもりかもしれないが、言葉が相手に誤解を与えてしまう可能性を『想像』できないんです。
他にも目立つのが『芸能人とお友達気取り』のコメント。特に、先日木下優樹菜さんが炎上したインスタグラムでは、木下さんのファンだけでなく、タレントや芸能人に対して『そんなに朝からいっぱい食べるの?』『おはよう~今日は○○を買いに行ってくるね~』などと、自分の日記まがいのコメントをする人も多い。
これは批判のコメントと同様に、相手との距離感や、相手から自分がどう見えているかについての『想像力の低下』だと思うんです。ファンとして芸能人に認知されたい、返事をしてもらいたい、と思ったときに有効な手だてを想像することができない。」
こうした傾向は、予備校の生徒を見ていても実感することが多かったようだ。
「入試の現代文は答えが本文に書いてあるので、メソッド通りに解けば答えは分かるはず。それを解説しても『でも、私はこう思わないし』とか『そういえば私の友達がこの間こう言ってたから……』などと、こちらが求めていない事を話す子が多い。相手からどう見られているか、どういう距離感なのかを見極められない傾向が、とくに芸能人と一般人のSNS出の交流をみていると可視化されますね」(同前)