森三中の大島美幸(34才)が「妊活休業」を発表したが、AKB48の小嶋陽菜は「すごく素敵だと思います」とコメントし、ベッキーは「感動しました」とツイートしたほか、多くの人がネット上で大島の発表を支持した。その一方、子供は自然の成り行きに任せているという女性・Iさん(埼玉・41才・既婚)はこう話す。
「妊活の延長線上には、不妊治療があると思うんですが、わざわざ会見を開いて、“妊活のために休みます!”というのはちょっと違うなぁと思いました。みんなが大島さん・鈴木おさむさんご夫妻のようにお金持ちでもなければ、1年休んで同じ職場に復帰できるような社会でもありません。
それに不妊治療ともなれば、もっと深刻で、それが原因で離婚する夫婦だっているんですから。わざわざ公にする必要があったのか。一般社会で妊活のために休暇までとるなんて、ありえない話です。逆にOKになるには、相応の制度が必要になるはず」
一方で大島の決断自体は応援するものの、その影響力の大きさを心配する声もある。
都内の広告代理店で働くOさん(48才・独身)はこう嘆く。
「入ってくる子に仕事を教えては、次々産休育休取って人が育ちません。産休や育休は権利だから、それ自体に不満はないんですが、会社としてそれってどうなの? という仕組みだと思います。人員補給はないから、残っている私たちが大変な思いをするだけです。今後もし、有給で妊活の権利が認められたりする世の中になるなら、子供を産まないという選択をした人の権利も、産休育休、そして妊活をする人と平等に考えてほしいなと思います」
『妊活バイブル 晩婚・少子化時代に生きる女のライフプランニング』の著者でジャーナリストの白河桃子さんは、「妊活休業」についての社会の取り組みについてこう説明する。
「現在は傷病休暇や有給の積立などの既存の休暇を、不妊治療のためにも取得できる制度を持つ企業が徐々に増えています。2007年に電機連合は“不妊治療目的の休暇・休業”を要求していますし、また厚生労働省が法定外休暇を推進するため、各地で説明会を開いています。
これは、忌引、介護、育休、産休といった労働基準法に定められた法定休暇とは別に、さまざまな理由で取れる休暇のこと。例えば、勉強するため、妊娠するため、不妊治療のためといったプライベートな事情に使える休暇で、各社の裁量で決められるものです」
ただ、こうした動きに対して京都府のSさん(46才・既婚・長男11才)はこう指摘する。
「妊娠したら席を譲ってもらうのが当たり前、大きなベビーカーを電車内でどーんと置くのも当たり前、という態度の人が増えているような気がします。その延長で、妊活していることが偉いということになりそうな気がして不安。いろんな生き方があっていいんだけど、妊活という言葉にぶら下がって権利を振りかざす人が増えなければいいんですが…」
※女性セブン2014年2月20日号