時間とお金が許すならば、豪勢なキャンピングカーでも購入して日本全国を旅したい――。こんな夢を抱いている人もいるだろう。
日本のキャンピングカー総保有台数は8万500台(日本RV協会調べ)で、2012年の年間売上は前年比33.6%増となる過去最高の281億円を記録している。
2月7日~11日まで幕張メッセ(千葉県千葉市)で開かれている「ジャパン キャンピングカーショー2014」は、そんなキャンピングカー人気を象徴するかのように、過去最高の300台を超える専用車両がズラリ。
キッチンやソファー、ベッド、トイレなど車中泊仕様に改装された“移動ホテル”の数々は、まるでモデルルームのよう。内装の隅々まで見て回る人たちの姿が目立った。
昨年、定年退職を迎えたという60代男性は、トヨタの「ハイエース」や日産の「キャラバン」など国産ワンボックス車をベースにした“バンコン”の購入を検討しているという。
「妻と2人で全国各地を訪れ、地元の食材を車内で調理しながら旅したいねと話しています。1回のくるま旅はせいぜい1週間ぐらいでしょうが、本格的なキッチンとできるだけ広いベッドを……なんて考えていたら、ワンボックスより大きなサイズの車のほうが快適なのかもしれませんね」
実はここ数年のキャンピングカーブームは、ミニバンや軽など小回りの利く改装車が市場を牽引し、あくまでアウトドアの補助的役割に使う人が多かった。
だが、前出の日本RV協会の調査によれば、トラックの後部に居住部分を架装した「キャブコン」やマイクロバスをベースにした「バスコン」など、車両サイズが大きく生活スペースとしても充実したキャンピングカーの出荷台数が大幅に伸びてきたという。