プロ野球のキャンプが始まると、番記者はキャンプ地に泊まり込み期間中一日中密着して取材している。落合博満氏がGMとして復帰した中日と、広島ドラフト1位の新人で故・津田恒実の背番号「14」を引き継いだ大瀬良大地の様子について、在京紙Aデスク、在京紙B記者にスポーツジャーナリストC氏、そして在版紙D記者が語り合った。
A:落合博満氏がGMとして戻ってきたことで、中日はまるで“落合時代”に戻ったようなキツい練習をしている。
B:二軍の沖縄・読谷(よみたん)はいきなり9勤(9日連続での練習)。一軍の北谷(ちゃたん)こそ第1クールは3勤、第2が5勤でしたが、その後は落合流の6勤になりました。思い返せばナゴヤ球場で行なわれた秋季キャンプは10時間の長丁場でしたが、今回の沖縄でも10~17時までの練習に加え夜間練習と、秋の再現になっています。
C:高木守道・前監督のユルいキャンプは完全に影を潜め、落合式の地獄のキャンプの復活ですよ。おまけに落合GMが北谷と読谷を行き来して、神出鬼没だから気が抜けない。
D:唯一ホッとするのが、達川光男コーチの存在。TV局が「ユニフォーム似合っていますね」と振ると、本人は「ウソや。自分で鏡見たもん。似合ってない!」と全否定してカメラの前で論争していた。タレントの松村邦洋が物真似しながら直撃する一幕もあったりして、選手も笑い転げていた。中日には珍しい光景ですね。
A:でも、正直似合ってないよね(笑い)。
B:やっぱり広島のイメージが強いですね。その広島は、野村謙二郎監督が5年目を迎えてかなりこなれてきた。オーナーが見に来る日に、わざわざ新人の大瀬良大地をブルペン入りさせて投げさせる。オーナーは「こりゃ、(FAで巨人に移籍した)大竹寛よりいい!」なんて大喜びでしたよ。
※週刊ポスト2014年2月21日号