テレビをつければ、ソチ五輪の話題一色となっている。ニュース番組ではスポーツコーナーだけでなく、トップに五輪の話題を持ってくることもあるし、ワイドショーでもかなりの時間を割いて扱われている。
もちろん、盛り上がりに比しての報道となっているが、民放各局ではこんな事情もあるという。テレビ局関係者が漏らす。
「五輪の放映権料があまりに高騰しすぎているので、民放各局は元が取れない。そのため、ニュースや情報番組で盛んに流すことで、穴埋めをしている面もある。報道番組で連日流せば、自然と人の興味を惹くようになるし、その後に放映する競技の宣伝にもなるのです」
五輪の放映権料は1984年のロサンゼルス五輪を機に高騰し始め、今回のソチ五輪は2016年のリオデジャネイロ夏季五輪とセット販売され、過去最高となる約360億円に上るといわれている。
「五輪自体はたしかに数字も取れるし、優良コンテンツであることに間違いはない。ただ、あまりにも値上がりしたため、いくら視聴率を取ったところで、採算が取れなくなってしまった。
しかも、NHKと違って、民放各局は金メダルの可能性の高い人気種目を放送できるとは限らない。かといって、五輪から手を引けば、数字が取れなくなるのは目に見ている。今の状態では、テレビ局にとって五輪のうまみはあまりないですね」(同前)
高騰し過ぎた放映権料に、テレビ局は頭を悩ませているようだ。