「マイネーム・イズ・マサヒロ・タナカ。アイム・ベリー・ハッピー・トゥ・ビー・ヤンキー」
あのヤンキースが2007年からスカウティングを続け、7年間で1億5500万ドル(約160億円)を支払う大スターだけに、2月12日に行なわれた入団会見に集まった報道陣は約200人。冒頭の語り出しで、場内に笑いと拍手が起き、つかみはOK。
さあ、次の言葉は? と記者たちが待ち構えるが……。沈黙続く微妙な空気に耐えかね、ジラルディ監督がさあどうぞと助け船を出すも、あらら、英語のスピーチはそれで終了。
結局、日本人記者の「ニューヨークで最初に食べたものは?」「スーパーで買ったおすしです」のやり取りで、“スシ”という単語に「オォ~!」と笑いが起きたのがハイライトだった。ニューヨーカーたちに伝わったのは“堂々としているが、無口でスマイルを浮かべ続けるミステリアスなヤツ”という第一印象かもしれない。
緊張のためか意外にしょっぱい対応だったマー君だが、野球で活躍すれば問題はない。これまで、イチローも松坂大輔も、英語に堪能な妻が夫を助けた。語学力不足のフォローは、結婚直後から英語を習っているという妻の里田まいにお任せということか。
※週刊ポスト2014年2月28日号