ユネスコ無形文化遺産に登録され、世界的に注目を集める「和食」。人類の遺産と認められたのは、旨い料理だからというだけではない。四季の変化に富んだ日本列島には、各地で個性豊かな食文化が受け継がれている。
祝い事や集まりには欠かせない伝統料理、地元ならではの山海の幸……「世界に誇る和食」をabn長野朝日放送の楠原由祐子さん(26)がリポートしてくれた。
■「しっぽこそば」1000円(丸清)
長野市の善光寺周辺は、福井・永平寺、東京・深大寺などと並び、古くから参拝者をもてなす「門前そば」の店が栄えた。
毎年11月、新そばの時季になると、明治期に長野市内の花街で考案され流行した「卓袱(しっぽく/しっぽこ)そば」を再現するイベントが行なわれている。
「温かいそばの上にシイタケやタケノコ、卵焼きなどのほか、とんかつも名物の丸清さんでは豚肉団子を載せるなど、お店ごとに個性を出しています。そばの香り高さは信州ならでは。見て楽しく食べて美味しいお・も・て・な・しのおそばです」(楠原さん)
●楠原由祐子(くすはら・ゆうこ)
1987年8月30日生まれ。B型。2011年入社。趣味/バレエ、温泉巡り、トレッキング。主な出演番組/「abnステーション」(月~金曜18時15分~)。長野県のここが好き/「人! 取材で出会った人は皆さん家族のように接してくれます。2011年3月の『栄村大震災』以後、何度も訪れている栄村はいまや第2の故郷です」
※SAPIO2014年3月号