オープン戦も始まり、今年のプロ野球もいよいよ盛り上がりを見せてきた。そうしたなかで、ファンにとって、観戦に欠かせないアイテムといえば、『プロ野球選手名鑑』だ。
選手のプライベートな一面まで垣間見える情報が載っており、ファンならずとも楽しめる。『週刊ベースボール増刊 プロ野球全選手カラー写真名鑑』(ベースボール・マガジン社)には、各選手の『好きなタイプ』が記載されている。
芸能人の名前を挙げる選手が多いなか、斎藤佑樹(日本ハム)の「キャッチャーのような人」や、大谷翔平(同)の「明るくてさわやかな人」など、若干抽象的な回答を載せる選手もいる。2人はともに、ルーキー時から同じ回答だ。
どうも、女性人気の高い選手は芸能人の名前を挙げない傾向があるようだ。過去の名鑑をさかのぼって検証してみよう。たとえば、2008年版の選手名鑑を見ると、浅尾拓也(中日)は「ぶりっこじゃない人」、西岡剛(ロッテ)「自分よりしっかりしている人」、川崎宗則(ソフトバンク)「几帳面で家庭的な人」、中島裕之(西武)「やさしい人」と記載されている。プロ野球選手名鑑の研究を続けるライターはこう話す。
「この傾向は、有名人と付き合っている選手、公になっていないだけで実は付き合っている選手にも、共通です。もちろん、本当に有名人と付き合っていたどうかかは本人たちしかわかりませんが、モテる選手や噂になった選手は無難な答えに終始する傾向があります。いろいろと気を遣っているのでしょう」
今年の名鑑に戻ってみると、2年目を迎える藤浪晋太郎(阪神)は「一緒にいて落ち着く人」、鯉のプリンスと呼ばれる堂林翔太(広島)は「自分のことを理解してくれる人」と無難な答えに終始している。だが、前出・ライターはちょっと納得がいかないようだ。
「抽象的な答えも良いのですが、やはり具体的な名前が挙がったほうがファンも話題にしやすいし、話も盛り上がる。ぜひ、芸能人を挙げて欲しいものです。
たとえば、女性人気の高い巨人の坂本勇人は、2008年の名鑑には『安田美沙子』、翌年から昨年までは5年連続で『佐々木希』と書いていました。ただ、今年は『礼儀正しい女性』とタレント名を挙げなくなった。単に佐々木希に飽きたのかもしれませんが、ぜひ新しい名前を見たかったですね」