朝起きると鼻水がダーッ、マスクをして出かけても、目は真っ赤、頬もカユ殻い。今年も花粉症シーズン到来。花粉症歴20年の記者が最新対策を探った。
「今年の花粉の飛散量は、大量飛散となった昨シーズンに比べると少なめで、例年並みから3割程度少ないところが多いといわれています。しかし、昨年は猛暑で花粉が作られる夏場の日照時間が長かったため、一部の地域では昨シーズンを上回ることも予測されます」とは、自身も花粉症に悩まされているという気象予報士の内藤聡子さん。
「花粉が飛びやすいのは、晴れていて風が強い日や、乾燥している日。雨の翌日も要注意。とはいえ、コンクリートやアスファルトに覆われた都会では、花粉が土に吸収されず、何度も空中に舞い上がるため、飛散量が少ない日でも花粉対策を怠らないようにしています。
私は外出の際、少しでも体に花粉が付かない服装で出かけます。コートやジャケットは、ウールなど花粉が付きやすい生地は避け、花粉がスルッと落ちるポリエステルなどツルツルした素材を選んでいますね」(内藤さん)
「花粉対策の基本はとにかく、体内に入らないようガードすることです」。こう話すのは、アレルギー専門医の永倉仁史さんだ。
「症状が重い人は、抜本的な治癒を目指す“免疫療法”など、花粉を注射するなどして免疫を高める方法や、症状が出る前に薬をのむ“初期療法”もありますが、すでに症状が始まってからでは薬が効きにくく、眠気や集中力低下などの副作用がある薬も。ですから、まずは花粉を吸い込まないようマスクなどでガードするのがいちばんの対策といえますね。
マスクは、目が粗い布のタイプの場合、花粉が通過してしまうので、目の細かい“不織布”のほうがおすすめ。さらに、花粉症専用のマスクなら花粉をシャットアウトできるフィルター付きのものや、鼻や口の周りに密着して隙間ができにくいものもあり、よりベストです。
厚生労働省が行ったマスクの調査によると、一般的なマスクの場合は鼻の中の花粉数が537個、花粉症用マスクにすると304個と、花粉の量がグンと下がります。ちなみに、マスクなしの場合は、1848個と大量の花粉を吸い込むことになります」(永倉さん)
※女性セブン2014年3月6日号