ソチ五輪開催中、フィギュアスケート団体戦を伝える特番に、特別ゲストとして、昨年末に引退を表明した安藤美姫(26)が登場した。
浅田真央の女子ショートを含む注目種目とあって、放送するテレビ朝日は気合い十分。8日深夜から5時間に及ぶ特番構成を組み、フィギュア解説者の重鎮・佐野稔氏に加え、やはり今季限りで引退した織田信成をキャスティングした。
「安藤はこれが解説者デビュー。これまで何度もシノギを削ってきた浅田に対し、安藤がどんな解説をするのか注目されました」(スポーツジャーナリスト)
しかし蓋を開けてみたら、やけに無難な受け答えばかりが目立った。司会の松岡修造がハイテンションで、団体戦勝利のカギを握る浅田について何度も質問を振るが、「(全日本で)悔しい思いをした後の彼女はすごく強いので、頑張って欲しいなと思います」「やってくれると思います」と、淡々と返すばかりで、特に見せ場はなく終了してしまった。
「終始、浅田を“彼女”と呼ぶなど、安藤のクールさばかりが目立つ形となった。期待されていただけに、肩すかしに終わったのは否めない。放送終了後には、“華がない”などと噛みつくメディアも出ました」(スポーツ紙記者)
フィギュアの解説者は、金メダリスト荒川静香を筆頭に、八木沼純子、村主章枝ら、ただでさえタレント揃いの狭き枠。これだけ喋りが問題視されると、安藤の“第2の人生”に差し障るのではないだろうか。テレビ局関係者が語る。
「初の解説で慣れないところがあったでしょうから、すぐに解説者失格とはならない。そもそも“デビュー戦”にしてはハードルが高すぎました。フィギュアへの思い入れが強すぎてすぐに号泣する“アツい”織田(信成)さんに加え、大ベテランの佐野(稔)さん、極めつきは説明不要のアツさの松岡修造さんが司会と、周囲のアクが強すぎますよ(笑い)」
かつて演技後、「自分は運がない」と涙を見せたミキティ。解説者デビューも不運に見舞われたようだ。
※週刊ポスト2014年3月7日号