欽ちゃんこと萩本欽一(72)が3月7日から『明治座3月 欽ちゃん奮闘公演 THE LAST ほめんな ほれんな とめんな』で舞台に立つ。通常、映画や舞台、ドラマなど告知のある芸能人は、積極的にメディア露出をし、宣伝する。だが、欽ちゃんはそのような行為を嫌うという。
2月14日、『笑っていいとも!』の『テレフォンショッキング』の出演した欽ちゃんには、舞台を行なう劇場である明治座から大きな花が贈られていた。司会のタモリが花を指し、公演名を読み上げると、こう遮った。
「そんな深くやんなくていいって。それよりも、小堺(一機)の(花)セコくない?」
舞台の告知を寸断し、かつて『欽ちゃんのどこまでやるの!?』で徹底的に鍛え上げた、欽ちゃんファミリーの一員である小堺一機の花に突っ込みを入れたのだ。テレビ局関係者はこう話す。
「萩本さんは、告知のために番組に出演することを本当に嫌がるんです。舞台の前には『宣伝のために(TVに)出たくない。舞台終わったら出る』と天邪鬼なことさえ言います(笑)。
というのも、かつて自分の番組に告知目的で登場する芸能人をあまりよく思っていなかった。もちろん、番組のために一生懸命やってくれる人は大歓迎でしたが、そうじゃない人もいる。これは萩本さんに限らず、お笑いの人の多くはそう思っているでしょう。
特に、萩本さんの場合は、番組の企画構成まで自分でやっていたので、自分の番組を汚されるような感覚を持っていたそうです」
だから、『いいとも』出演時も告知に関してはそっけなかったのだという。前出・関係者が続ける。
「『だったら出なければいい』という意見もありますが、それはあまりにも極論。宣伝しないと、明治座や事務所に対して申し訳ないですから、最低限の告知はする。だから、タモリさんが公演名と場所をいったところで話を切ったのでしょう。そのあと、小堺さんの花に突っ込みを入れて、笑いに変えたのはさすがですね」
宣伝期間になると、女優や俳優もバラエティ番組に出るが、場合によっては番組の質を損なってしまう場合もある。
「もちろん、ちゃんとバラエティに対応してくれる方たちも多いです。でも、なかには『このことは質問しないでくれ』などという方もいます。そうすると、もはやバラエティではなくなってしまう場合もある。宣伝番組ではないですからね。
もちろんバラエティ畑の人でも、立場が変わると、いつもの感情はどこかに忘れてきてしまい、自分の宣伝を目一杯やりたくなる人もいる。でも、萩本さんはいつまで経っても『自分がやられてイヤだったことはしない』というポリシーを貫き通している。いろんな芸能人がいますけど、なかなかマネできることじゃないですね」(同前)