今年も2月22日、島根・松江市で「竹島の日」の記念式典が行なわれた。もちろん「反日」色を強める韓国は黙っていない。事前に、わざわざ在韓日本大使館の参事官を呼び出して中止を要請、抗議活動も激化している。かように「独島(=竹島)」に関して熱くなる背景には、教科書で刷り込まれる「独島」教育があった。
韓国では、小5から高3までの8年にわたって、「独島の時間」という授業が設けられている。その授業で使われているのが、写真で紹介する副読本だ。小中高用と3冊もあり、1冊のページ数は100ページ以上。小学生用を開けば、イラストやマンガ、写真をふんだんに使った解説が延々と続き、その後には章が終わるたびに、おさらいのクイズまである。その内容がまた細かい。
「島の警備をするおじさんに手紙を書こう」と郵便番号を書かせたり、外国の友人に「独島」を紹介するためにメールを書く練習をするほか、「朝鮮時代にわが先祖が独島に行っていた様子を想像して絵を描こう」といった具合。インターネットの地図で「独島」を探す手順を紹介するページもある。
これだけやれば、まさに「独島洗脳」。それに比べ一方の日本はというと、中高生向け教科書で各社記述があるものの、わずか1~2行程度。「なぜ竹島が日本の領土なのか、その根拠も示していない不十分なもの」(八木秀次・高崎経済大学教授)で、質、量ともに韓国の足元にも及ばないのが実情だ。
今年初めに文科省は、「竹島はわが国固有の領土」と中高生向け教科書の学習指導要領解説書に明記する方針を決めた。それに対し、韓国政府は「日本の行為は挑発的」と批判したが、はたしてどちらが挑発的か?
※週刊ポスト2014年3月7日号