安倍政権は、エネルギー基本計画の政府案にて、安全確認後の原発について再稼働の方針を明記した。3.11以降、国民が原発に対する不安を抱えるなか、日本のエネルギー政策は、どうなってしまうのだろうか。自民党内にあって「脱原発」を主張する河野太郎氏に話を聞いた。
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これからの日本のエネルギーのあり方を決めるエネルギー基本計画の政府案が明らかになったと報じられました。その政府案なるものには、「原発は重要な電源」などと書いてあるようですが、ぼくはそんなものはコメントに値しないと思っています。
というのも、自民党はすでに、2012年12月の総選挙の公約として「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立を目指します」とはっきり書いています。国民とそう約束をして政権を獲ったのですから、約束をどうしたら実行できるのか、その方策を立てることこそが私たち自民党政権のエネルギー基本計画でなければならないはずです。
実際、安倍晋三総理(59才)も国会で「原発への依存度は下げる」とはっきりとおっしゃっています。ですから、いくら経済産業省がそういった政府案を出してきても、総理のところではきちんと、従来の方針通りに、脱原発へ向けての方針が加味されるはずだと私は信じています。
一部には、先日の都知事選で細川護熙元総理(76才)や宇都宮健児さん(67才)など「脱原発派」が負けたことを受けて、政府がこれ幸いと原発再稼働に大きく舵を切るという見方がされていますが、それは事実と異なります。
都知事となった舛添要一元厚労相(65才)も脱原発派。都知事選で、原発推進を打ち出したのは田母神俊雄さん(65才)だけです。得票数を見ると、投票した都民のうちの9割は、脱原発を選んだことになります。これが、事実なんです。
すると問題になるのは、いつ脱原発の決断をするか。今、すでに動いている原発はゼロですから、小泉純一郎元総理(72才)がおっしゃった、「いつ原発を止めるかを、今決めるべきだ」ということがいちばん正しい判断だと思います。脱原発は大前提。それをいつ実行するかを政治家が早急に話し合うべきです。
※女性セブン2014年3月13日号