法改正から機材情報まで養蜂家の強い味方となる『日蜂通信』、地方のおもちゃ屋から業界の再生戦略を描く『Weekly Toy News』など、全国には2000を超える業界紙がある。中には、お菓子情報を伝える『菓子飴新聞』も存在する。
2月はソチ五輪で世界中が盛り上がったが、実は菓子業界にも「菓子大博覧会」なる、オリンピック級の大イベントがある。
「4年に1度の開催で、昨年は広島県で行なわれました。次の開催地は三重県ということは公になっていたのですが、本紙はさらに『三重県伊勢市』とスクープ。ここまで報じたのは、うちだけでした」
1911年創刊の老舗『菓子飴新聞』近田大輔編集長は、そう言って胸を張る。同紙の創刊も、この菓子大博覧会にゆかりがあるのだという。
「第1回菓子博が東京で行なわれる前に名古屋でプレ菓子博が開催され、創業者が運営に関わりました。そこで菓子業界のことを広める新聞を作りたいと思い立ち、創刊に至ったようです」(近田編集長)
お菓子の新聞と聞けば、試食の機会も多いと想像してしまうが、実際に新商品の発売時期には山のようにサンプルが送られてくるという。大学卒業以来、『菓子飴新聞』一筋の近田編集長はかれこれ30年間、お菓子を食べ続けてたどり着いた結論がある。それは、「お菓子は決められた時間に食べれば、肥満にも虫歯にもならない」ということ。え、本当に!?
「職業柄、試食が多く、いつも何か食べていたら体重が10kg増えて、虫歯で歯がボロボロになってしまった(笑い)。これはマズいと思って、自分で“試食は決めた時間だけ”という規則を作り、歯磨きも入念にするようにしました。ようにしました。しばらくしたら肥満も虫歯も解消されましたよ」(近田編集長)
※週刊ポスト2014年3月14日号