夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回は寄せられたのは、ご主人(45歳)が資材メーカー勤務の奥様(45歳)。ご主人とは友人の紹介で知り合い、結婚しました。
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「お互い30歳過ぎたし」。主人もそうだと思いますけど、大した恋愛感情も持たずに結婚しました。男の子が2人生まれましたが、夫婦仲は可もなく不可もなくで正直マンネリです。主人との不思議な縁なんて一つもありませんし、「このまま一生を終えるなんて嫌だ。胸キュン! の恋を最後にしたい」。主人との離婚まで考えていました。
ところがこの前、小学生の次男に「ママの子供の頃の写真よ」とアルバムを見せると「あっ、パパだ!」。小学校の頃、両親とテーマパークに行った時、父が撮ってくれたんですが、私を含めて順番待ちをしている数名の子供が写っている写真を指差します。
「これはママ。確かに子供の頃は男の子に間違えられたけどね」
「違うよ。その前に並んでる男の子だよ」
よ~く見ると主人の面影が。「アナタ、ひょっとして?」……お義父さんに確認してみたら、同じ日、同じ場所にいたんですよ、私たち! 運命です! 縁です。もう胸キュン! 離婚? あるわけないでしょ!
※週刊ポスト2014年3月14日号