経済的な理由で子供を就学させることができない。そんな時にまず利用を考えたいのが奨学金だ。学費を貸与できるが、子供本人が卒業後に返済する義務がある点など、どういう制度なのかをしっかりと把握しておきたい。
「有名な日本学生支援機構の奨学金は貸与型。無利子の第一種は、平成24年度から『所得連動返還型無利子奨学金制度』も扱っています。対象者は機構に選ばれますが、卒業後に年収が300万円を下回った場合は、手続きをすれば返済が無期限で猶予される制度なので、収入が減り、返済が厳しいときの不安を軽減できます。大学は給付型を増やす傾向にあります。下宿代がかかる地方出身者対象のものが増え、額は年間数十万円程ですが、4年間の親元を離れた生活を考えれば大きいですね」
と話すのはFPラウンジ ばっくすてーじ代表の豊田眞弓さん。豊田によると、給付型以外では、無利子の貸与型奨学金が注目とのことだ。
「貸与型は返さなくてはなりません。実際、就職失敗や失業などで手続きをせずに延滞して“信用情報”に載ってしまい、住宅ローンを組めずクレジットカードも作れないという事例もあります。毎月10万円を4年間借り続けると、子供は大学生活の中で約500万円の借金を背負うことになります。毎月の返済は2万数千円程度だからと油断をせずに、親子で卒業後の就職・返済計画をしっかり立てることが大切です」
※女性セブン2014年3月20日号