「草食系」という単語もすっかり一般的となったが、今でも男女の出会いの場といえば、合コンが鉄板だ。SNSなども普及した今、合コン事情はどのように変化したのだろう? フリーライターの六本木華子氏がリポートする。
* * *
今、合コンに欠かせないのが、SNSだ。まずはLINEの連絡先を交換し、その後、たいていフェイスブックに「友達申請」が来る。有名私大のトモミさんは、相手のフェイスブックをチェックするのは大事な作業だと言う。
「合コンの時とはキャラが真逆ってこともあるんです。まじめそうな人だったのに、フェイスブックには色んな女の子と遊んだ写真ばかりアップされてたり、プロフィール写真がキメ顔の自分撮りだったり。一番衝撃だったのは、かなりアプローチされてその気になっていた相手のフェイスブックに『本日、第2子が誕生しました』とアップされた時。見て良かったような、良くなかったような……」
最近では、女子大生側が、フェイスブックやツイッターを駆使して、男を合コンに誘うケースも増えているという。
「気になる職種で検索して『就活のためにも色々教えてほしい』とメッセージを送るんです。そしたら意外と返事は来ますよ。それでOB訪問という名の飲み会をする。数打てば当たると、手当たり次第メッセージを送っている子もいますよ」(難関国立大のハルカさん)
“お笑い界の合コン王”カラテカの入江慎也もこう証言する。
「確かに、『テレビ局に就職したい!』『人脈作るために飲みに来ました!』って合コンに来る子はいます。以前来ていたその中の1人はなんだかんだいってアナウンサーになりましたからね。ちょっと前には『ダウンタウンの松本さん紹介してよ』とかアグレッシブな子がいました。ただ最近は女のコもしっかりしてるというかセコイというか、1万円タクシー代渡しても、どっかで時間潰して始発で帰ったりしてるみたいですね」
実はそれ、女子大生の間で「タク代合コン」と呼ばれるもの。「最初から『今日はタク代合コンだから』っておカネ貯める目的で行く」(有名私大のトモミさん)んだとか。
しかし、タク代を惜しんでネットカフェで時間を潰す彼女たちは、バブル時代に比べて何と慎ましいことか。
※週刊ポスト2014年3月21日号