東日本大震災発生当時、被災地の支援活動をし、そして時間の経過とともに活動内容が変化することで、「復興」を実感している企業もある。たとえば日本テレビは、アナウンサーが子供たちに絵本の読み聞かせを行なう「よみひと知らず」と名づけた支援を続けているが、活動場所の変化に復興の兆しを感じている。
「活動の場が仮設住宅から学校に移ってきました。それだけ復興が進んできたということなのではないでしょうか。昨年からは新たに、日テレのスタッフが生徒たちに撮影や編集の仕方を指導し、生徒自身がタブレット端末で撮影・編集したものを『動く卒業アルバム』として進呈する活動も始めました。1年分の動画を上映する会も開催する予定です」(総合広報部)
「移動図書館」のベース車両を提供し、本の力で被災地を元気づけているのが日産自動車だ。現在では移動図書館に加えて、NPOが主催する『Kids Fab CARAVAN』という子供向けのボランティア活動にも新たに車両を提供しているという。
「『Kids Fab CARAVAN』は3 Dプリンターなどデジタル工作機器を使ったモノづくりのワークショップです。移動図書館は今では仮設住宅に欠かせないものになっており、子供たちへの支援を拡大するために車両の提供を増やしました」(国内企業・商品広報部)
※週刊ポスト2014年3月21日号