世紀の発見といわれていたものの、数々の不自然な点が見つかり、疑惑の的となったSTAP細胞論文。同論文の研究ユニットリーダーである理化学研究所(理研)の小保方晴子氏(30才)は、一切メディアに姿を表していない。
そんな彼女を、複雑な心境で見つめている男性がいる。それは「STAP細胞」論文の共著者で、理研の副センター長を務める笹井芳樹氏(52才)だ。
京大医学部教授を経て理研に入った彼は、幹細胞から脳や網膜など臓器を作ることを成功させるなど、日本の幹細胞研究の第一人者で、小保方氏の上司に当たる人物だ。
理研の会見でも明かされたが、小保方氏は『ネイチャー』へ提出するレベルの論文を書くにはまだまだ力不足で、理論を構築して論文の構成を考えたのは、この笹井氏だった。
「上司である笹井さんは、今回の疑惑について、小保方さんと同じく、もしくは彼女以上に責任を問われる立場です。ただ、ここで問題なのは、彼女の書いた論文の瑕疵(かし)を、責任者である彼が見抜けなかった、ということだけではないんです」(理研関係者)
3月6日、「理研の中の人」を名乗る人物が、STAP細胞の疑問点について極めて詳細かつ専門的に綴っているあるブログに、それを読んだ人物からこんな書き込みがされた。
《OさんとSさんの関係は、出入り業者や秘書レベルまで、皆知っていること。「ぼくはケビン・コスナーなんだよ」という発言なんか有名すぎます。この件、Sさんが鍵というか主犯。ここ一年くらいOさんとこに入り浸りでしたし、あの前のめりすぎるプレスはSさんの意向で、全体のストーリーを書いた張本人》
名前こそ伏せられていたが、イニシャルの「O」は小保方氏、そして「S」は笹井氏を指していることは明らか。この書き込みの存在は、理研内部でも大きな話題となっているという。この書き込みについて理化学研究所に話を聞いたところ、こう回答した。
「ネット上で噴出している話やその他のうわさ話に対し、その一つ一つを精査して対応するつもりはないが、小保方さんと笹井さんの関係については根も葉もない話である」
しかし、前出の理研関係者が、こんな話を続ける。
「笹井さんには妻子がいますし、2人が“特別な仲”であるとは思えませんが、小保方さんが研究者として彼から寵愛を受けていたことは内部の人間の多くが感じていました。2か月前の“世紀の発見”会見でも、彼女の一歩後ろでずっと見守っていました。
笹井さんは事あるごとに“彼女は素晴らしい”“彼女は優秀だ”と対外的にも語っていましたからね。実情は“未熟な研究者”なわけですから、それを快く思っていなかった人も少なくありません。
しかも笹井さんは次期理研センター長の最有力候補で、理研内でも極めて力のある人なんです。そんな彼が、“これは大発見だ!”と先走って論文執筆を主導したら、30才の若手研究員の小保方さんは従うしかないですよね…。でも、小保方さんのなかにも、最終的には“笹井さんが責任を取ってくれる”という甘い考えがあったと思いますけど…」
※女性セブン2014年4月3日号