オリンピックの選手村ではコンドームが無料配布されているが、スポーツ大会でコンドームが無料支給されるのは、決して選手村での“性の国際親善”を奨励するためではない。かつて長野五輪で5万個のコンドームを無料配布したオカモト・マーケティング推進室主事の林知礼氏がいう。
「HIV(エイズ)感染への啓発が主目的です。世界中の注目が集まるスポーツイベントを通じて、性感染症予防を訴える効果には絶大なものがあります」
そして2020年には待望の東京五輪開催──オカモトは、その時が来るのを今や遅しと待ち受けている。マーケティング推進室の黒川耕士室長は語った。
「皆さんをアッといわせる製品を開発中です。世界各国のアスリートたちに日本固有の技術をオカモトから提供したいと考えています。安全性、使用感、使いやすさとも世界トップということを実証してみせます」
当然、国内はもとより諸外国のメーカーもオリンピックの晴れ舞台を狙っている。日本選手同様、オカモトも真価を問われる東京五輪になりそうだ。
※週刊ポスト2014年3月28日号