すでにネット上では、〈床にわざと物を落とす男性客が激増するに違いない〉〈みんなリクライニングを深く倒して座るようになる〉と大盛り上がり。キャンペーン初日の早割チケットはすでに空席残りわずかだ。お目見えの2か月前にもかかわらずこの熱狂ぶり。航空会社・スカイマークが導入する膝上15センチの超ミニスカ新制服の“集客力”はハンパではないようだ。
これは、5月31日の「羽田-福岡便」から就航する新型機で行なわれる半年限定の試みだ。男なら誰もが「チラ見」してしまうこと必至のセクシーさに、胸の鼓動は高まるばかり。
だが、そんな乗客たちの“期待”に待ったをかけたのが、航空各社のキャビンアテンダント(CA)たちだ。
スカイマークのほかANAやJALなど航空会社12社のCA約1000人でつくられる客室乗務員連絡会は2月下旬、国土交通省と厚生労働省にミニスカの制服をやめさせるよう指導を求める要望書を提出。スカイマーク側にも再検討を訴えるなど、同社と各社のCAを巻き込んだ“大戦争”の様相を呈している。
同連絡会事務局の担当者は怒りを隠さない。
「各社のCAから“高い位置に手を伸ばしたり、かがんだりするとどうなるか、スカイマークは考えていないのか”、“常にまわりの目を気にしながらでは業務にも支障が出る”などの抗議の声が寄せられました。本当にこれはひどいですね」
ある大手航空会社CAが抗議の裏事情を語る。
「もしこれが集客アップにつながる前例となったら、ウチを含め他社でもスカートの丈を短くするのがトレンドになりかねないですからね。38歳以下のCAしかいないスカイマークと違って、ウチには40代、50代のCAもそれなりにいますから……。“あんなの着せられちゃたまらない”とみんな必死なんです(笑い)」
しかし、こうした抗議の声がある一方でも当のスカイマーク側は強気の姿勢を崩さない。
「今のところ(3月20日現在)、国交省などからの指導はありませんが、ユニフォームはスタイリッシュにこだわったデザインで、丈が短いとは思いません。保安上も法律上も問題ないと考えています。予定通り着用の予定です」(スカイマーク広報部)
すでに新ユニフォームでのフライトに予約が殺到し、キャンペーンが軌道に乗ってしまった現実がある以上、そう簡単に“ひき返す”わけにはいかないようだ。
※週刊ポスト2014年4月4・11日号