『笑っていいとも!』の後番組として4月1日にスタートする『バイキング』(フジテレビ系)。32年続いた長寿番組のあとだけに注目度は高いが、いいとも!のような人気番組になることができるのだろうか?
先頃、制作発表会見が行われ、坂上忍、EXILEのTAKAHIRO、NAOTO、おぎやはぎ、雨上がり決死隊らがMCを務めることが発表された。詳しい内容はまだ明らかになっていないが、“半径500mの日常をエンターテインメントにする生活情報バラエティ”をコンセプトに、生放送で旬な情報と笑いを届けるという。
コラムニストのペリー荻野さんは、MCやレギュラー陣の印象についてこう語る。
「『笑っていいとも!』は司会のタモリさんが、肩の力が抜けていたのでラクに見ることができました。一方、『バイキング』のMCやレギュラー陣は、ちょっと力のはいった感じの人が多いという印象を受けますね。MC、レギュラーとも日替わりということですが、その日替わり定食が毎日、揚げ物という感じがする(笑い)」
正午のこの枠には、裏番組に強力なライバルが多い。視聴率好調の『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)を筆頭に、『ひるおび!』(TBS系)、さらに正午スタートに変更となる『徹子の部屋』(テレビ朝日系)も。
「『ヒルナンデス!』はすでにファンがついていますから、同じ情報エンターテイメント路線なら『バイキング』は不利だと思います。『徹子の部屋』は『バイキング』とは視聴者層はかぶらないと思いますが、こちらも固定ファンがいる。言うまでもなく、『バイキング』がどれだけ独自色を出せるか、視聴者の話のタネになるようなコーナーを作れるかにかかっていると思います」(ペリー荻野さん)
そして『バイキング』は、あるジンクスに打ち勝たなければならない。長寿番組の後に始まった番組はすぐ終わることが多いのだ。
最近の例では、18年続いた『HEY!HEY!HEY!』(フジテレビ系)の後番組、『ジェネレーション天国』が1年あまりで終了。同じく18年続いた『関口宏の東京フレンドパークII』(TBS系)の後番組『世紀のワイドショー!ザ・今夜はヒストリー』は約1年半で終わっている。
「10年以上も続いている番組だと視聴に習慣性みたいなもの出てくるので、後番組は違和感を持たれやすい。それが番組離れにつながっていくのだと思います。過去の例では、『ぴったし カン・カン』『料理天国』が終了したあとの番組も長く続かなかった。『笑っていいとも!』は、あの“お昼休みはウキウキウォッチング”という歌が流れてきてお昼だと思う人はいっぱいいるわけでしょ。見ていなくてもお昼に『いいとも!』が放送されている、というのはわれわれの中に染みついていますからね。『バイキング』も視聴を習慣づけさせるには、ある程度の助走期間が必要でしょう」(ペリー荻野さん)