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韓国にも半沢直樹が上陸 競争社会の憂さ晴らしにもってこい

 最近、日本に憧れ、歴史問題などで韓国の主張より日本を信じるような「イルポン(日本中毒)」現象に火がつき始めている。それは歴史のみならず、日本の大衆文化にまで及んでいる。

『嘘つき韓国の正体』(小学館ポスト・サピオムック)の著者のひとりでもある産経新聞ソウル駐在客員論説委員の黒田勝弘氏が報告する。

 * * *
 韓国にも「半沢直樹」が上陸した。年初に1か月間、ケーブルテレビのドラマチャンネルで週2回ずつ字幕版と吹き替え版が放送され、放送中から再放送やDVD版の問い合わせが殺到する人気だった。

 韓国でのハンザワ人気の背景は当然、正義と反抗の人間ドラマにある。韓国のサラリーマンたちは日ごろ日本以上にストレスに苛まれている。儒教的価値観もあって、職場では上司や先輩に無条件の服従を強いられ、成績が悪いといつクビになるかもしれない激烈な競争と不安感の毎日だ。

 企業でもサムスン、現代に象徴される財閥支配のなか中小や下請け、納品業者はいじめられっぱなしだ。財閥系など一部の「勝ち組」を除いて、みんな心の中では誰かに「倍返し」したいと思っている。

 そんな“ハン(恨)”に満ちた韓国人にとって「ハンザワ・ドラマ」は憂さ晴らしにもってこいだった。ネットには続編への期待があふれている。

※SAPIO2014年4月号

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