就活シーズン真っ盛りで、街を歩いていてもリクルートスーツに身を包んだ就活生を見かける機会も多い。男子も女子もお決まりのリクルートスーツにトレンチコート、そして黒髪……。特に女子の間では「就活メイク」なども広まっており、学生の見た目が画一化してしまうのは仕方がないのかもしれない。
それでも、学生たちの中では、採用に支障をきたさない程度のオシャレを楽しみ、他の学生との差別化を図る人も少なくない。都内の女子大に通うアリサさん(21歳)は次のように話す。
「『顔採用』なんていう言葉もありますけど、清潔感があって容姿端麗の方が絶対に有利だと思うんです。就職活動で生まれて初めてメイクをしたっていう女の子は、やっぱりメイクに違和感があるんですよね。薄化粧が良いっていうわけじゃなくて、自分が一番かわいく見える『ナチュラルメイク』を作り込むのが大事だと思う。
私は髪の毛も真っ黒にしないでダークブラウンにしています。それから短く違和感がないような『まつエク』(※まつげエクステ)をしています。男の人ってこういうの気付かないですから、やったもん勝ちだと思う」(アリサさん)
国立大学に通うナツコさん(21歳)は、コートに気を遣っていると話す。
「みんな黒かベージュのトレンチコートを着ているじゃないですか。あれじゃ量産型みたいで気持ち悪い。私はスーツの上にウールのネイビーブルーのコートを着ていました。質感がウールなのもポイントです」(ナツコさん)
見た目に気を遣っているのは女子学生だけではない。男子学生のケイスケさん(21歳)も、就活中の髪型にはこだわっているという。
「あからさまに刈り上げたツーブロックは、いかつい印象になるのでダメです。上から髪の毛をかぶせてばれない程度に、内側だけツーブロにしています。こうすると小顔効果もあるし、耳のまわりの髪の毛もすっきりするんです。
職種によってはラフな服装でグループディスカッションをするようなところもあるので、そういう時はワックスを使って刈り上げているところを見せるようにアレンジしています」(ケイスケさん)
どれも一様に見える就活ファッションだが、就活を勝ち抜くために他の学生と差別化をはかったり、見えないオシャレを楽しんでいる学生も少なくないようだ。